名古屋の企画・デザイン事務所 シンクスデザイニングプロのオフィシャルホームページ

どんな時にもユーモアを。

今週、在宅勤務から通常勤務に変わり、
気持ち的にはかなり日常が戻りつつある。

4月末、私がようやく在宅に入った頃、
世の中的にはもうすぐGWを向けようとしていた。

正直、どこにも行けないし、
ちっとも楽しみでないGWをなんとかしようと、
在宅期間中に私が唯一購入したモノがこれである。

まったく記憶はないのだが、
何気ない気持ちでツイッターをフォローして依頼、
ときおり流れてくる
和田ラヅヲ先生のチラ見せ4コマ漫画にすっかりはまり、
かなり癒やされていた。

だからこそ、
暗いニュースや正義然としたコメントに
少々疲れてしまっていた私が求めたのは、
ゲラゲラではなく、
フツフツと笑ってしまう和田ラジヲワールド。

ユーモアって、だいじよね。

思い返せば、思春期を支えてくれたのは、
たくさんの漫画たちだった。
私は姉がいたこともあって、かなり小さい時から
少女漫画を読みあさっていた。

萩尾望都、山岸涼子、吉田秋生、岩館真理子、
いくえみ綾、紡木たく、くらもちふさこ、
聖千秋、槇村さとる、清水玲子、成田美名子、日渡早紀、…。

だめだ、挙げきれない。挙げきれないのが、悔しい。
しかも、無駄に年代がばれる…。

しかし、年齢を経て、
キラキラとした少女漫画から、
おじさんばかりが出てくる和田ラジヲの世界にたどり着いた自分は、
ちょっと大人になったなと思っている。

うん、大人って、まだまだ面白そうだ。

試練と工夫

ほんの一月前までは、
「テレワークなんてできるのは、
 システムにお金をかけられる大企業だけじゃん!」
と正直思っていましたが、シンクスもあっという間に
ほとんどのスタッフがテレワークに入りました。

会えてないみなさん、お元気でしょうか。
私は元気です。

今の「できない」「やっちゃいけない」だらけの状況は、
もちろんたいへんではあるのだけど、
その中でいろいろな人がアイディアを出しながら
「今できること」「今だからできること」
を発信している姿を見ると、
ちょっとワクワクしたりしています。

例えば、先日見た広告。

早稲田アカデミーの広告
「やらないジブンに もうあきた」
というコピーとマルちゃんのビジュアルで、
今だからこそ共感できる想いを、
このタイミングで出せるスピード感ってすごい。

さらにもう一つ、私が響いたのは

さすが大好きBRUTUSの
最新号の「いつか旅に出る日」特集。

今だからこそ
「出かけられる日がきたら、どこに行こうか…」
そんな期待感を膨らませさせてくれる特集タイトルに、
グッと感動してしまいました。

実際の自分の仕事でも、これまでのように
撮影に行けない、取材ができない、
という状況をどうクリアするかが課題だったりしています。

「できない」からこそ「できる」ことがあるのだと
しっかり自分に言い聞かせながら、
これまで以上のモノを作らなければと思わせてくれました。

うん、がんばろう。

では。

[業務連絡]
リモートな日々を送るシンクススタッフの声が聞きたいので、
積極的にブログをあげてちょうだい!!(熱望)

断捨離の春。仕分けの春。

ザワつきっぱなしの2020年に
少々戸惑っていますが、
なにはともあれ明日から新年度が始まります。

 

先日、「春になったらやろう!」
と思っていたことを、ついに決行しました。

 

 

それは…

 

 

「タオルの断捨離」

(なんて地味!)

 

 

バスタオルからフェイスタオル、ハンドタオルまで、
わが家は、毎日使うタオルをまとめて収納してあるのですが、
その中に、あきらかにくたびれたタオルがチラホラ。

 

タオルのストックも増えたこともあり、

 

思い切って古いタオルは捨てる!
そして新しいタオルを補充する!

 

それだけのことですが、
この二つを決行するには、結構思い切りが必要。

 

その理由は2つ。

 

理由その1)

わが家のタオルの中には、
旦那さんが過去に数々のマラソン大会に出場して獲得した
タオルが多く含まれていて、
「完走」という名のセンチメンタルが刻まれてしまっている。

 

 

理由その2)

実は密かに、ふわふわの新しいタオルよりも、
なぜかガザガザの古いタオルの方が、
しっかり水を吸収する感じが好きで、手放すのが名残惜しい。
(これはおそらく同意見の人が多数いると信じている)

 

 

しかし、やると決めたらやる!!

 

強い決意のもとに、わがやのタオル断捨離式がはじまった。

 

 

「これ、捨てていいよね〜」

 

と一応、問いかけてみると、
フッとさみしそうな目をするのを見ないふりをして、
ゴミ袋に投入。

 

たしか、アメリカでも大人気となった
片付けコンサルタントのこんまりさんは、
「ときめく」か「ときめかない」かで
捨てるモノを決めろと言っていたが、
そんなかわいらしいことはやってられない。

 

どちらかと言うと、
「なぜ二番じゃだめなんですか?」の仕分けに近い。

 

「なぜ、捨てちゃダメなんですか?」

 

とは言っていないが、
それに近い無言の圧で、無事にタオルの仕分けが終わった。

 

わが家にも、ようやく春が来たような気がする。(たぶん)

 

 

皆さんも、外出ができない新年度、
いろいろ断捨離(仕分け)してみてはいかがでしょうか。

動き出した2020

あけましておめでとうございます。
(これくらいの時期って、今年初めて会う人に、
新年の挨拶をするべきか悩みますよね。)

 

それはさておき、
まだまだずっと先だと思っていた
オリンピックイヤーにいよいよ突入しましたね。

 

チケット争奪戦に見事に敗れて以来、
すっかり自分には縁のない、
遠い世界のことにように思っていましたが、
昨年末、一気にオリンピック熱が高まる情報が入ってきました。

 

 

 

こ、これは!!!

演劇ファンが悶絶する演出家の二人が、
パラリンピックの開会式と閉会式の
ステージ演出をすると言うではないか!

 

うれしすぎる!!

 

でも、チケットが取れる気配がなさすぎて、
一瞬オーディションを受けるしかないか?と迷ったけど、
それは無謀とすぐに我に返った。

 

ケラリーノ・サンドロヴィッチ

小林 賢太郎

 

どちらも、そのステージ演出には定評のある二人。
もちろん、私にとっても大好きな演出家だったりする。

 

昨年末に観た、
ケラリーノ・サンドロヴィッチ氏 作・演出の
『ドクター・ホフマンのサナトリム』は、
オープニングまでの20分だけで、すべてが美しすぎてクラクラした。

 

パラリンピックという大きな舞台で、
どんな演出が生まれるのか、
それを世界の人が観ると思うと、ワクワクがとまらない。

 

どうか、どうか、どうか。

どこからかチケットが手に入りますように。

 

ただ今、パラリンピックのチケットは二次募集中!

 

よし、2020年を、楽しもう!

 

 

※新年からのシンクスのブログに危機感を覚えたので、
 頑張って書きました。

 

令和とREIWA

あれほどまでに、
「平成最後の!」「令和最初の!」と騒いでいたGWを終え、
すっかり通常営業の日々をお送りかと思いますが、
あえて言わせていただきます。

 

これが、「令和」最初の、Thinksブログとなります!!!!

 

 

偶然にも、前回の私のブログでは、
大喜利ような元号当てについて書かせていただいていたので、
このタイミングで順番が回ってきたのは
天命と受け止めようと思います。

 

なにはともあれ令和の時代が始まり、省略文字が

M(明治)→T (大正)→S(昭和)→H(平成)→R(令和)

となったわけです。

 

まったく関係ないですけど、
名前のイニシャルが「R」のシンクススタッフが、
ここ数年増殖しております。

 

ちなみに私の姪子も「R」がつくのですが、
聞くとクラスに「R」の付く名前の子がかなりの数いるとのこと。

 

やっぱり時代は「R」なのかもしれません。

 

では、令和もよろしくお願いします。

 

時代

5月の皇位継承にともなう改元に向け、
あと一週間程度で新しい元号が発表される。

 

これまでの新年号の始まりは、
いわば天皇の崩御があって行われるもので、
おめでたい雰囲気よりも
自粛ムードの方が優先されてきたけれど、
今回はやはり雰囲気が違うなと感じる。

 

すべての日本人にとって初めて設けられた、
新年号へのカウントダウンに、
あらゆるところで「平成最後の!」という冠がつけられるなど、
お祭り気分のような盛り上がりが繰り広げられている。

 

そんな中で、ちょっと気になったのが
SNSなどで盛り上がっていると聞く
「元号を予想しよう!」というイベント。

 

私はこれまでに、元号がどうやって決められてきたかなんて、
考えたことがなかっただけに、
「一般人に予想なんてできるの??」と驚いた。

 

先日、たまたまテレビを見ていたら、
賢い人たち数人が、自分なりに新元号を予想していて、
なかなか興味深かった。

 

ある人の予想のたて方はこんな感じ。

 

[1]まずは誰でもかける感じであることという視点から、
     小学校3年生レベルの感じをピックアップ

                            ↓

[2]その中から、負のイメージや縁起の悪い漢字を取り除く

                          ↓

[3]年号を省略した場合に、これまでの
          大正=T、明治=M、昭和=Sとダブらない漢字を抜き出す
         (この漢字が二文字の前になる)

                          ↓
    e.t.c.(この後も、いろいろ続ていたけど忘れた)

 

思いのほか、なるほどと思える絞り方。

本当はどうやって決めているのかわからないけど、
どんな元号に決まるか、しばし楽しみに待ちたい。

 

 

昨日、イチローの現役引退が発表された。

 

平成が終わろうとしているこのタイミングに、
平成のヒーローが一線を退くことは、とても寂しいのだけど。

でも、球場中が
イチローの最後を惜しみ、称えてる様子を見ながら、
平成はこんなヒーローがいた時代だったことも思い出した。

 

それぞれの人にとってのヒーローが、
その時代を物語ってくれるんだなと思う。

 

  ↑ 

たまたま行った愛知県図書館で、
元号についての展示が実施されてました!面白そう!

 

TOKYOへの道のり

東京オリンピックのチケットの詳細が発表になった。

 

あんなにまだ先だと思っていたのに、
気がつけばもう来年。

 

のんびり構えていては、
おそらくチケット争奪戦に敗れることは間違いないだろう。

気合いを入れなきゃチケットは取れないということは、
日頃の経験からイヤって程分かっている。

 

そろそろ自分の中で気持を盛り上げるべく、
とりあえず1月から『いだてん』は見始めてみる。

いやいや、これでは単なる
クドカン好きのドラマ好きで終わってしまう。

 

そこで思い切って、
1月早々にTOKYO2020 IDとやらに登録してみた。
私にしては良い出だしだったと褒めてあげたい。

 

しかしそこからは、
たまにくるメールをろくに見ることもなく、
結局テレビのニュースで、チケットの詳細を知る。

 

そっか、そっか、4月にエントリーすればいいのね。

 

まだまだ余裕を感じながら、
登録したTOKYO2020のサイトにアクセスする。

 

………。

 

………。

 

………。

 

パスワード、忘れた。

 

今のところ、
まったくチケットを取れる気がしていない。

 

東京への道のりは、果てしなく、遠い。

おもしろ半分

明けましておめでとうございます。

 

ちなみに、私の今年のおみくじは『半吉』でした。

 

おみくじを引いた時は、
『半吉』のポジショニングを理解していなかったので、
喜んでいいのか、悲しんでいいのかよく分からないまま、
「まあ、悪くなければいいや」
くらいの認識でいたので、
前回のブログのおかげで謎が解けました。

 

私的には「半吉」は半分くらいの位置だと思っていたので、
想像よりも良かったみたいです。うれしい。

 

「半分」と言えば、
「面白半分」という言葉がありますが、
個人的に前々から少々気になっておりました。

 

ご存じのように、この言葉って、
意味的にはあまりいい意味では使われません。

意味を調べてみると……

================================================

【面白半分】
なかば興味本位で、まじめさを欠く・こと(さま)。ふざけ半分。

================================================

 

そうそう、そういう感じです。

 

でも、さまざまな感情にランクを付けるなら、
私は「面白い」ということがかなり上位に上がります。

 

1番と言ってもいいかも。

 

だから、どんな時でも、どんなところでも、
「面白さ」を加えられる人に憧れています。
いつも、芸人さんへのリスペクトがとまりません。

 

人を笑わせられるような人にはなれないけど、
しんどい仕事をやるにしても、
難しいコピーを書くにしても、
いつも、半分くらいは「おもしろい」を入れられるといいのだけど。

 

まずは、そんな2019年を、めざします。

幕開け

例年に増して
あれこれと慌ただしい2017年があっという間に過ぎさり、
今更ながら、2018年の幕が開いて初めてのブログです。

 

皆さま、今年もよろしくお願いします。

 

とはいえ、すでに慌ただしく2018年も過ぎている中で、
もう一つ、新たな幕開けがありました。

 

いろいろご縁がありまして、
昨年より少しばかりお手伝いさせていただいております
スチール家具メーカーのトヨセット様の新規家具プロジェクトが、
先週よりMakuakeというクラウドファンディングサイトにて
チャレンジをスタートされています。

 ↓  ↓  ↓  ↓ ↓  ↓  ↓  ↓

https://www.makuake.com/project/famfur/

「おもちゃでなかなか部屋が片づかない」

「子どもが小さいうちはおしゃれな部屋はあきらめよう」

 

お子さんのいる家庭なら、
きっと一度は経験する悩みなのではないでしょうか。

このおもちゃ箱型のテーブル「SQUARE」は、
お絵かきやミニカー、ブロック、フィギュアなどで遊んだ後は、
そのままあと片付けができる「おもちゃ箱」でありながら、
ふたを閉じれば、すっきりとリビングにも馴染む
大人っぽいおしゃれなデザインの「リビングテーブル」になる、
まさに家族が共有できる家具なのです!!!

 

子どもの時に買ったものって、
やっぱり成長するとともに使わなくなってしまいますよね。

 

でも、きっとこの「SQUARE」なら、
ずっと家族の真ん中に置いておけたり、
お子さんが中学生、高校生になっても、
その成長に合わせて大切なものをしまってくれるのではないでしょか。

 

さ・ら・に!!!
クラウドファンディングに参加いただいた
全てのリターンについてくるのが、
弊社の方でディレクションさせていただいた『プレイボード』です!
こちらは、イラストレーター のスズキトモコさんに描いていただき、
本当にかわいく仕上がりました。

 

ぜひ、このプレイボードで遊んでいただきたい!!

 

ということで、興味を持たれた方は、
ぜひサイトをご覧ください。

 

 

あらがう3

今回のブログも、前々回前回からの続きとなります。
ようやく完結となるので、
何のことか分からない方は、2回前から読んでもらえれば幸いです。

 

 

母の指輪が、父からもらったモノではないと知り、
すっかり“切ってしまえ”モードの私たち。

その一方で心優しい看護師さんたちのトライは続く。

 

ある者は、ひたすら引っ張り、
ある者は、石けんで滑らせ、
ある者は、回しながら引き上げる。

 

しかしいずれも第二関節に集まった肉塊が、
それ以上指輪が進むのを阻む。

 

「昔は細かったんですけどね〜、
 仕事してたのでお肉ついちゃって」

「そうですよね〜、
 ご苦労されたんですよね〜」

 

肉が付いてしまった指を仕事のせいにする母と、
それをやさしく受け入れる看護師さんとの
The社交辞令な会話が繰り広げられる。

 

母は、なぜか肝心な指輪の真実を語ろうとしない。

真実を言えば、看護師さんたちも心置きなく
切ると言えるのに…。

 

そうか母よ、わかったとも。
ならば私も黙ってこの闘いに挑もう。

 

「もうこれは抜けそうもないので、
 切るしかないですよね〜」

「前々から、外したいと思ってたんですよ」

「これ以上引っ張ると指が痛そうですよね」

 

巧みに言葉を変えながら、
看護師さんの「切りましょう」という
決断を引き出すのに必死になる。

 

この攻防は平行線のまま、
入院2日目となる手術当日まで引っ張ることとなる。

 

そして手術開始1時間前。

 

初めての手術に緊張する母の元に、
最後の猛者が現れる。

 

猛者は細い糸と手洗い石けんを携え、
指と指輪の間に紐を通して、引っ張ってみてくださいと言う。

 

そしてまた忙しそうに去っていく看護師さんを尻目に、
一応、紐を通してみたりするが、
本音では「いやいや、こんな紐じゃ無理でしょ」と毒づきながら、
まったくやる気のない私たち親子。

 

数分後、戻ってきた看護師さんに、
「いや〜、やっぱり抜けないですね〜」
と目一杯悔しそうに語る。

 

すると看護師さんは、
そんなダメな親子には見切りをつけ、
自分で指輪を抜こうと母の指に手をかけた。

手に石けんをつけ、
指輪と第2関節の間に寄せ集まったお肉を、
少しずつ少しずつ、指輪の下へと移動させ始める。

 

そして!!

 

 

ついにその時がきた!!!!!!!

 

 

「あ、抜ける!」

母の声がこだまする。

 

「うそでしょ!」

正直絶対無理だと決めつけていたので、
にわかに信じられなかったその言葉。

見てみれば、
あれほど指輪を阻んでいた間接の肉の壁がうすくなり、
あと少しでその壁を越えようとしている。

 

「うそ、抜ける、抜ける!!」

 

そしてあらがい続けた指輪はついに、
何十年も共にあった母の薬指から離れたのだ。

 

これはもう、奇跡、感動、興奮!

 

私たち親子にとって、
すっかり主治医の先生以上にヒーローと化した看護師さん。

「よかった!本当にありがとうございます!」
母はしきりにお礼を言っている。

私はもう「すごい、すごい」と関心しきり。

 

外れてみると、思った以上に小さな指輪は、
鈍い光りを放ちながらも、
なんだかとっても愛着を感じた。

 

この騒動のおかげ(?)ではないかもしれないが、
母の緊張も少しはほぐれ、
無事に手術を終えることができた。

 

初めての手術という思いがけない出来事は、
思った以上に思いがけないことが起こったけど、
まあ、これはこれでいい経験だったような気がする。

 

ただ、あれほど頑なに言わなかった指輪の真実を、
ブログでベラベラしゃべってしまったことは、
永遠の内緒だけどね。

 

ごめんなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あらがう2

今回は、お恥ずかしながら前回の続きになります。

入院1日目。明日の10時には手術を迎える。
それまでに、この指輪を外さなければいけないという
過酷なミッションを突きつけられた。

そして、さっそく一人目の猛者が現れる。

「すいませんね〜。ちょっとひっぱりますね〜」

天使の笑顔を振りまきながら、
母の左手の薬指に食い込んだ指輪を、おそるおそる引っ張る。
どう見ても、指の肉が関節に詰まって、
抜ける気配はない。

「昔は細かったんですけどね〜。
 もう何十年も外してなくて、
 すっかり外れなくなっちゃったんですよ〜」

  

その状況を見て、母はいい訳がましく口にする。
看護士さんはあくまでも穏やかに、やさしく、
でも厳しい現実を突きつける。

「そうですよね〜、でも外せないと
 指輪を切らなきゃいけなくなっちゃうんですよ」

ま、まじか。
「切る」という最後の手段を持ち出され、娘はたじろぐ。
しかし、母は何ともないように答えたのだ。

「あ、切ってもらっていいですよ。切ってください」

!!!
この貫禄、この余裕。これが年の功なのか!!

ケロッと言い放った母に対して、
やはり指輪を切るという行為に
戸惑いを覚えるうら若い看護士さんは、
「ちょっと聞いてきますね〜」といって
その場を去って行った。

3年前に亡くなったとはいえ、指輪は父との大切な絆。
そんな、わずかなセンチメンタルを胸に残した娘は、
おそるおそる母に語りかける。

「え〜、でも切ったらお父さんに悪いじゃん…」

すると母は、さらっと真実を口にした。

「実はね、結婚してしばらく経った頃に
洗い物してたら指輪を流しちゃって、
 これはその時買い換えた安物なの〜」

!!!

「そ、それってお父さん知ってるの?」

「ううん、知らない。自分で似たものを探して買ってきたから」

なんという真実!
っていうか、夫婦って、こわっ!

そうか、そうなのね。そんな真実があったのね。
とりあえず娘は、たたきつけられた現実に大爆笑!

こうなったら遠慮はいらない。

そこから母と娘は、一丸となって
「指輪は切ってもらってかまわない、ノープロブレム!」
という考えに方向転換。

しかし、ここからが本当の闘いだった。

やっぱり長くなるので、次回に続きます。
すいません。

あらがう

先日、母が70歳をこえて初経験となる
手術を受けることになった。

 

「手術」という聞き慣れないワードに多少の動揺が走ったが、
手術事態は決して難しいものではないらしく、
しかも腹腔鏡でやっていただけるということで、
おそらくなんらかの手術を経験された方から見れば、
ほとんど初級レベルと言われることだろう。

 

もちろん、娘である私も
入院・手術の時の作法もろくに知らない若輩者にもかかわらず、
突然の付添人という大役を担うこととなり、
よくわからないままに入院・手術の日を迎えることとなった。

 

そして、明日に手術を控えた入院当日、事件は起こった。

 

手術を受けるには、ピアスやコンタクト、入れ歯など
身体に装用しているあらゆるものを外さなければならない。

 

そして看護師さんに突然の宣告を受けることになる。

 

「そちらの結婚指輪、外せますか〜?」

 

え、指輪を外す??

 

母の左手の薬指には、40年以上外されていない結婚指輪が光っている。
いや、正直に言えば、年季が入って輝きはくすみがちではあるが、
年々食い込むように身体の一部と化していたこの指輪を外さなければいけないというのは、
もしかしたら、手術以上に難しいミッションではないか。

 

よぎる不安。

 

ここから看護師さんたちの壮絶な闘いが始まった。

 

(続く)

ほしがる。

私は映画やお芝居のフライヤーが好きで、
映画館や劇場に行くと、せっせと収集してしまう。

昔のレコードで言う『ジャケ買い』的に、
フライヤーが好きでチケットをとることだってあるし、
たとえアマチュア劇団であっても、
フライヤーに手を抜いている劇団は、
どうも好きになれないのは、職業病かもしれない。

 

フライヤーの中でも、
やはり小林賢太郎さん一連のフライヤーは別格で、
勝手に『King of フライヤー』だと思っている。

 

ラーメンズの頃から異彩を放っていて、
それはやはり多摩美出身の二人だからこそだと思っていたが、
その数々の作品が、
デザイナーの水野学氏が手がけていると知ったときは、
『なるほど』と唸った。

 

しかも実際にお芝居に足を運ぶようになって驚いたのは、
本来宣伝に使われるはずのフライヤーを、
小林さんは講演前配ることはせず、
講演を観に来た人にだけ配っていること。

 

つまり、実際にチケットを買って、
講演を観に行かなければ手に入れることができない。

 

私なんかは、まんまとフライヤー欲しさに、
講演を楽しみにしている。
(まあ、フライヤーなくても楽しみではあるだけど)
ただ、チケットが取れなかったときの絶望も
倍増するけどね(笑)。

 

でも、フライヤーの価値をまるっと変えた
この戦略を知ったとき、
改めて価値ってものは創っていくのだな〜と感じたり。

先日の小林健太郎氏のコントユニット『カジャラ』のフライヤーも、
相変わらず素敵でした。

 

文字組みの一つひとつが美しいですよね〜。

 

ぜひ、皆さんも素敵なフライヤーを探しに劇場へどうぞ。

 

 

 

こぼれる。

あなたは、高校時代のクラスメイトの名前を、
何人くらい言えますか?

 

先日、30年来の友人Nから、
高校時代の恩師であるH先生が今年で退任されるということで、
夏に行われる退任祝賀パーティーへのお誘いメールが届いた。

 

H先生は、ずっと剣道部の顧問をやられていて、
今回のパーティーは剣道部が主催で企画されたのだが、
より多くの参加者を集めたいということから、
顔の広いNに連絡が届いたようだ。

 

Nは、高1、高2の2年間、
H先生に担任を受け持ってもらっている。

 

しかし私は、H先生には担任はもちろん
教科でも教えてもらったことがなく、ほとんど接点はない。
よって「今さらパーティーに参加するのもなあ…」
とという思いをそのままメールで返信した。

 

多くの人が私と同じ反応だったようで、
責任感の強いNは、あの手この手と
H先生に縁ある同窓生を探しはじめた。

 

数日後、近況報告も兼ねて同級生3人が集まり、
カラッカラの記憶を持ち寄ってみたけど、
出てくるのは入り乱れる思い出だけ。

 

歳月っておそろしい。記憶ってはかない。

 

 

「で結局H先生って、高3の時はいったい何組の担任なのよ」

「剣道部と弓道部って服装が似てて区別がつかんよね」

「12クラスもあったのに20人くらいしか覚えてないんだけど」

 

むなしい会話の無限ループ。

 

で結局、Nに懇願されてなぜか私も参加することに。

 

今年の夏は、勇気を出して
記憶の答え合わせに行ってこようと思います。

 

出会いがあって、また記憶がこぼれていく。

 

それが春。

 

 

いちご餅

引き続きインターンシップの学生さんは、
年度末進行で疲労感漂う社内でも、
新鮮でキラキラとしている。

 

うん、さわやかでよろしい。

 

金蝶園総本家の『いちご餅』のいちごくらい、フレッシュだ。
(本日のシンクスのおやつ。激うまでした)

 

そう言えば、
昔は苺大福なんて邪道だと思っていたけど、
いつの間にか好きになっている。

 

絶対粒あん派の私でも、
たまにカスタードのたいやきが食べたくなる。

 

つまりは、きっとこれからも、
フレッシュな若い世代や新入社員の人たちが、
私の固定概念を変えてくれるのだろう。

 

4月からは3人の新入社員がやってくる。

 

と、無理やりいい話風にまとめてみたりして。

 

 

ともかく、“わし”さんから続いた、
シンクス年長者たちのグダグダBLOG三連発はこれくらいにして、
そろそろフレッシュなブログを書いてくれることを願います。

 

 

 

 

 

足跡。

つい先日、NODA・MAPの新作・第21回公演『足跡姫』を
東京芸術劇場で観てまいりました。

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NODA・MAPは、劇作家の野田秀樹氏が、
毎回役者さんを集める形で行うプロデュース公演ですが、
私にとっては3公演ぶりの久しぶりのNODA・MAP!!

なんせ、チケット取れません!

ほんと、たいへんなんです。

 

 

特に今回の作品は、
野田秀樹さんの同い年の盟友で、4年前に亡くなった
18代目中村勘三郎さんに捧げるオマージュということで、
なんとしても見たいと思っていた作品でした。

 

ホームページには、
野田さんのこの作品に対する思いが直筆で公開されているのですが、
これを読むだけで胸がいっぱいになります。

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客席に花道が設置されていたり回り舞台になっていたりと、
歌舞伎小屋を想像さる舞台演出。
そして、三・四代目出雲の阿国をはじめ、
野田作品らしい魅力的なキャラクターたちが、
歌舞伎の史実を連想させるストーリーを創り上げていきます。

 

野田作品は難解だとも言われるのですが、
私は野田さんの作品は大好きです。
たぶんその多くを理解できていないのだろうなぁと思うのですが、
言葉遊びの巧みさとか、伏線の張り方、
その伏線をラストで一気に回収していく見事さに、
いつもうっとりさせられます。

 

そして難解な分、
観劇後に戯曲を読み直す面白さもあったり。
観劇の余韻に浸りながら、パンフレットや戯曲を読み返すのが、
私の至福だったりします。

 

さらに今回の作品は、
観劇の前日に、中村勘太郎&長三郎兄弟の
初舞台に至るドキュメンタリー番組を見てしまたこともあって、
また別の感動がありました。

 

歌舞伎も、
東京オリンピックの開会式に使われるんじゃないかとか、
いろいろ話題になっているので、
もう少しじっくり観てみたいなと興味が出てきちゃいました。

 

お芝居も歌舞伎も、
誰かが2本の足で道なき道を歩いて、足跡を残してきた芸術。

 

やっぱり肉体の芸術って、すごい。

 

 

 

洞窟へGO!

皆さんは洞窟に行ったことはありますか?

 

私の2017年初撮影は、
なんと山口県の秋芳洞・秋吉台に行かせていただきました。

 

これまでも日本の各地に行かせていただいているのですが、
なぜか今回は、事前に撮影準備をしていると、
社内の若い子たちから

 

「洞窟行くんですか!?」

 

と声をかけていただき、
意外にも若い子には、
“洞窟”という響きが興味をそそるのだと驚いております。

 

私も、鍾乳洞はあちこち行ったことはあるのですが、
初めて秋芳洞に足を踏み入れて、
そのダイナミックさにビックリ!

 

こりゃ、洞窟だわ…。というスケール感でした。

 

これが入り口です

これが入り口です

中はとてつもなく広い空間です

中はとてつもなく広い空間です

ぶら下がる鍾乳石が迫力!

ぶら下がる鍾乳石が迫力!

観光できる経路は約1キロメートルほどですが、歩く歩道はしっかり整備されています。
途中、エレベーターで入れる入り口もあって、
車いすで入ることもできるそうです。

 

だから、冒険気分を味わいたい小学生も、
ゆったり鑑賞したい大人にも、秋芳洞はぜひお勧めですよ!

 

 

来てけつかるべき次の世界

実は本当は、先日観た
西川三和監督の最新作映画『永い言い訳』が
あまりにもすばらしかったので、
その話を切々と語ろうと思っていたのですが、
アメリカ大統領選挙のおかげで、
そんな気分にならなくなってしまいました。

 

すいません。

ただ、本当にすばらしかったので、
「ぜひお勧めです!」とだけ言っておきます。

 

いや〜、ついに結果が出てしまいましたね。
イギリスのEU脱退の選挙の時も
かなり驚きましたが、
こんなことって起こるんですね。

 

あまりにも世界の流れが予測がつかなくて、
これから先どうなっていくのか、
正直『怖い』というのが私の本音です。

 

そういえば、昨日のブログでは
プロ棋士によるソフト不正使用疑惑の話に
触れていましたけど、
こちらも先日観たヨーロッパ企画さんの
「来てけつかるべき新世界」というお芝居では、
人工知能に振り回される近未来が描かれていました。
(ちなみに“来てけつかるべき”という大阪弁はなく、
“来るべき”を大阪風に言い換えてつくったそうです)

 

舞台は、大阪・新世界のコテコテの串カツ屋さんで、
一見下町の人情あふれる世界観に見えつつ、
実はドローンが出前を運び、町に野良ロボットがあふれ、
軒先では人と人工知能とがペアを組んで
将棋に挑む世界が描かれていました。

 

europe

 

お芝居を観てるときは、
人工知能に振り回されて
アタフタする人間の姿に、
ゲラゲラと笑わせてもらったんですけどね。

 

果たしてこれから、
どんな世界が来てけつかるべきなのかわからないですが、
個々が危機感を持つことで、
世の中に自浄作用が起こることを祈るばかりです。

カウントダウン

オリンピック&パラリンピック、
ついに終わってしまいましたね。

オリンピックをテレビで見ながら、
やはり気になったのは
スポンサー各社のオリンピック関連CM。

同じオリンピックでも、いろいろな切り口でつくっていて、
かなり興味深かったです。

 例えば選手を起用するとしても、
金メダルに近い選手を起用するのか、
東京大会へつながる若手選手を起用するのか、
それだけで伝えることが違ってくる。
ある企業なんかは、
リオには出場できなかった選手起用することで、
東京大会への期待を煽っていたりして、
改めて4年後に東京があるんだと感じさせられました。

 

で、そんなことを思っていたら、
こんな特集をしている雑誌を見つけました!

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  『オリンピックの遺産と革新』
この特集、かなり面白いです!

 

内容は盛りだくさんすぎて紹介しきれないのですが、
私たちの業界的には、
過去のエンブレムの歴史や、
東京招致に向けたプレゼン&ロビー活動を紹介してたり、
IOCに提出した資料は落選した2016年と2020年の両方が掲載されていたり。

 

これだけでもかなりの読み応えですけど、
そんな中で私がとくに面白かったのが、
「五輪スポンサーの未来遺産」という特集。

 スポンサーは資金を提供するだけでなく、
その企業が持つさまざまな技術やノウハウで支援します。

この特集では、各スポンサーがこれまでやってきた仕事と、
2020年にどのような仕事をしようとしているのかがまとめられていて、
4年後にどこに向かおうとしているのかがうかがえます。

これだけの企業が、全部、
4年後に照準を定めてカウントダウンを始めているんだって考えると、
やっぱりオリンピックって凄いかもって思います。

 

いったい日本に、どんな革新が生まれるのでしょう。

 

もしかしたら、私なんかは、
ますますついて行けない世界になっているかもしれません。

 

どんなことが起きているか想像はつかないけど、
4年間で日本の何が変わって、何が変わらないのか、
見届けるのがちょっと楽しみな気がします。

 

 

とりあえず私レベルの革新で言えば、
バリウムを飲まなくてもいい世の中になっていてくれれば
かなりの大躍進です。

 

では、皆さん、台風気をつけてね。

 

 

愛がなくっちゃね。

イエモン再結成のおかげで、
最近、久しぶりに音楽雑誌をよく読んでいる。

 

そこでふと思い出したのが、
かつて私が中高生の頃に読んでいた
『PATi・PATi』という音楽雑誌。

 

2013年に残念ながら休刊となってしまったのだけど、
皆さんは知っているでしょうか??
たぶん同世代にはおなじみのはず!!

 

『PATi・PATi』と言って思い出すのは、
個性的なライター陣。
私が購読していた当時は、
ミュージシャンに対して担当ライターがほぼ決まっている感じで、
今でも記憶に残っているのは
宇都宮美穂さんと森田恭子さんの2人のライター。
確か、宇都宮さんはユニコーン、
森田さんはミスチルの記事を書かれてた。
(もちろんそれ以外の人の記事もたくさん書かれてましたけど)

 

中でも衝撃を受けたのが、
ある号の宇都宮さんとユニコーンとの対談記事で、
テーマが「ユニコーンはなぜ売れないのか?」。

『PATi・PATi』に載るくらいだから、
決して売れていない訳じゃないだろうけど、
なんだろう、伸び悩んでたんですかね??
もしくはもっと売れてもいいはずなのに、ってことなのか。

状況は忘れたけど、とにかく若かりし頃の私にとっては、
「そんなテーマを本人たちにぶつけちゃうって、凄くない!?」
「もっと褒め称えたりするもんじゃないの??」
「そこまでズバリ言っちゃっていいんだ!!」
とかなり驚きながらも、
ワクワクしながらその記事を読んだことを覚えてる。

 

当のユニコーンのメンバーも、
まああの頃からゆる〜いテンションではあったけど、
おもしろがってあれこれ語っていた。
で、そういう彼らをまたいいなぁって思えたり。

 

でも、やっぱりそこにはお互いの信頼関係があるというか、
宇都宮さんの『ユニコーン愛』があったから
成立した記事だったんだろうなと思う。

 

そんな、本音をぶつけ合えちゃう親密さや
愛ある文章をなんだかうらやましく感じたりして、
今思えば、私が「ライター」という仕事に憧れを持った、
原体験があれだったのかもしれない。

 

人は好きなことには饒舌になるし、語りたくなる。
だから、取材相手や取り組んでいる仕事を好きになることは、
ライターにとっては必要不可欠なこと。

 

「だた何でもいいから書いて」
という仕事ほど、難しいものはない。

 

やっぱり、愛がなくっちゃね。

 

やっぱり、愛がなくっちゃね。

(大事なことなので2回言ってみた)

 

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