ギムレットには早すぎるね。
この名作を初めて読んだのは、コピーライターになりたての頃だった。
粋な台詞の言い回し。私立探偵の主人公に
自分を重ね合わせようとしても、到底及ばない憧れをおぼえながら、
ページをめくるたびにその世界に引き込まれていった。
読むたびに、愚かしいことかもしれないが、
この主人公を演じるアクターは誰がふさわしいのだろうと、
一人遊びをするのも、私ならではの習わしとなった。
寺尾 聰 氏。
藤 竜也 氏。
柴田 恭兵 氏とか。
そうなんだな。じぶんの年齢より、目上になってしまうんだよね。
で、なんと NHKが『長いお別れ』をドラマ化するというニュース。
(実は、もう第1回目の放送を終えたのだが)
全国のチャンドラーファン、主人公のマーロウファンからすれば、
賛否両論いろんな意見が飛び出しそうで、
そちらの興味もさることながら
この1か月間、ドラマの成り行き、もしくは仕上りを見守っていくという
楽しみな時間が動き出した。