不思議、大好き。(糸井重里氏)
BABYMETALは、メタル神であるキツネ様のお告げで
音楽活動をしているそうだ。
決めポーズも、メタルで定番のメロイックサインではなくて、
手でキツネの顔をつくるキツネサイン。
結成時にスタッフがメロイックサインを教えたが、
当時中・小学生だった彼女たちは、影絵でキツネをつくるように
遊び始めてしまったことが、今に続いているらしい。
そして、もちろん、歌詞や振り付けにも、キツネ様は
ふんだんに取り入れられている。
特にフェスでのライブを見ると、BABYMETAL目当てではない
聴衆もいるはずなのに、その盛り上がりようは、
さながらワンマンライブのそれである。
会場は取り憑かれたように、まさにキツネ一色。
俗にいう非日常のストレンジ感が一気に導火し、
ステージ側から望む見渡す限りの聴衆の人波がキツネサインを
一斉に掲げ、キツネジャンプで躍動するビジュアルは圧巻である。
(わしが見たのは2015年5月のMETROCK〜DVDだけどね)
変拍子や転調盛り込みのメタルサウンドに、
ダンスをシンクロさせてくるYUIMETALとMOAMETALの
ユニットパフォーマンスにも目が離せない。
この2人、海外では双子に見えるらしく、メタル界の“あるあるミステリアス”を堪能させているのだそうだ。
そうなのだ。 BABYMETALが発する混沌のオリジナル感が、
海外や日本のメタラーにとどまることなく、
国境や音楽のジャンルを超えたファンを
サークルモッシュのごとく巻き込む現象を生んでいるのだ(と思う)。
(日本では若い女性のファンも増えているらしい)
「なんじゃ、これは!」(SU-METALがよくインタビューで口にする)
という新鮮なストレンジ感〜ふしぎ感が、
BABYMETALの最たる魅力なのかもしれない(と思う)。
で、
ふしぎつながりで、このたびのタイトルを飾るレジェンドコピーは、
糸井氏の代表作。
1981年の西武百貨店のキャンペーンフレーズで、
消費者の商品に対する目線を一新させる切り口で、
百貨店広告の可能性を「6文字」で切り拓いたと評価されている。
競合とは異なるポジションを見いだして、新しい価値〜存在感をもって自らのステージを創りだしていくこと。
言葉や口にするのはカンタンだけど、
カタチとして表現〜具現化するのは容易ではないんだよね。
だから、 BABYMETAL。 (つづく)