出会いは雨の中。
※読者に気持ち悪がられるか。きゅんと慕情をくすぐるか。
この投稿は、私にとって試金石となる。
私は片道20分ほどかけて自転車通勤をしている。
自宅から会社まで、すべて平坦な一本道。
急ぐでもなく、のんびりよたよたとマイペースな道のり。
このスピード感が、私の性分に合っているようだ。
あれは数日前のこと。
自宅を出て5分ほどのところでスコールのような大雨に遭遇。
お尻を持ち上げ左右に振り、ダイナミックなフォームで会社をめざすか、
雨宿りをして(もちろん遅刻)雨をしのいでから出勤するか。
私は迷うことなく雨宿りを選択した。
なぜなら、昔から雨宿りに出会いはつきものだからだ。
小さな軒下で髪をかき上げながら空を見上げる私(少年)。
ふと横を見ると、同じように雨宿りをしているうら若き女性。
目が合って軽く会釈をする2人。
白いブラウスは雨に濡れ…すぐに顔をそらす私……。
その仕草にはっとなり、背を向ける女性……。
2人の頬はほんのりピンクに染まっていたに違いない。
そんな昭和チックな出会いを求めて、近くの病院の軒先へ避難。
5分…10分…時間だけが進む。雨脚が衰える気配もない。
あっという間に染められたコンクリート。
水を跳ねながら急ぎ足に通り過ぎる人たち。
どうやら、雨宿りなどという選択をしたのは、私一人のようだ。
私は出会いをあきらめ、近くの地下鉄駅へ潜り込んだ。
しかし、そこで奇跡的な出会いが!!
つづく