終わりなき非日常を…。
オーレーオレオレオレ〜!
やったー、なでしこジャパン優勝〜!
どうですか!この、ブログとして完璧な書き出し!
SEO的にもバッチリじゃないですか!
私もTVで生観戦しましたよ!
感動した!復興のシンボルだ!的な、安い記事でも書こうかと思いましたが、
観戦していたすべての人々が涙していたであろうゲームセットの、その瞬間、
私は、彼女たちがユニフォーム交換を始めたらどうしよう、などと考えていたのです。
こんな私になでしこ、いやスポーツを語る資格なんてありません。
それでも、偉業を成し遂げたということだけはわかります。
束の間の幸福な非日常を堪能したいですね。
さて、話しを薄暗いインドア方面に変えましょう。
読書量がめっきり減ってしまった私ですが、
定期的に愛読している本・雑誌というのがありまして、
そのひとつに「monkey business」という文芸誌があります。
広告が一切ない誌面に、(個人的には)豪華な執筆陣。
そして、編集長は柴田元幸。
ポール・オースターやレベッカ・ブラウンなど、
現代アメリカ文学に興味がある人なら、よく目にする名前だと思います。
村上春樹の盟友、小沢健二の先生と言った方がピンときますかね?
その最新号、柴田元幸と福島出身の作家・古川日出男の対談の中で、
印象的な言葉があったので引用したいと思います。
—
非日常が蓄積していくという実感。
一瞬とか24時間という単位で生じたり、消えたりするんじゃなく、
非日常が延々と積算されていく感じ。
ふつう、非日常は積算されていけば日常になるはずですが、
これはならないだろうなっていう実感。
—
古川日出男が実際に福島に行き、その光景を目にしたことで得た実感だそうです。
この一文を初めて読んだとき、とても恐ろしいものを見てしまった感覚におそわれ、
思わず目を背けてしまいました。
絶対に受容できない非日常が永遠に積み重なる場所。
そんなの、私が知る限り「地獄」しかありません。
どうか、こんな不幸な非日常が早く消え去りますように。
書き進めるうちに、どんどんテンションが下がってきました。
完全に構成ミスですね。失礼しました。
>絶対に受容できない非日常が永遠に積み重なる場所。
>そんなの、私が知る限り「地獄」しかありません。
>どうか、こんな不幸な非日常が早く消え去りますように。
ところがどっこい。絶対に受容できない地獄が現実的に日々降り注いでくるわけで…。
その地獄を嘗め回し、愛しまくり、超受容していくのも、それはそれで素敵な人生かも…と。
地獄でテンション高めるのも、なかなかちょっといいかも。