子猫物語(下)
明けましておめでとうございます。
たいへんご無沙汰をしておりますが、
退社したわけでも、入院していたわけでもありません。
ただただ、ぼんやりしていただけです。
さて、久しぶりのブログ番ですが、実は今回は「後編」です。
前回の内容など、誰も覚えてはいないと思いますので、
おヒマな方はコチラもお読みください。
さて、2匹の野良猫と温かな友情を育んだ我が家の息子2人。
何気ない日常の、まるで絵に描いたような小さな幸せ。
何でもないようなことが幸せだったと思う、のである。
足が不自由なメメちゃんは、車にひかれて死んでしまったそうだ。
私は子どもたちに、ありのままの事実を話した。
さすがに我が家の息子たちはショックを受けたようで、
2人して子ども部屋に閉じこもり、そのまま寝入ってしまった。
翌朝、2人はいつもより早く起きると、
「メメちゃんに手紙を渡してくる!」と言って出かけようとした。
昨夜、部屋にこもって一生懸命、書いたそうだ。
私は2人を呼び止め、手紙を読ませてもらった。
つたない短文の中に、あふれるソウル。
この想いがメメちゃんに届かないわけがない。
さて、月日は3ヶ月ほど流れ、
先日、2人に「メメちゃんのこと覚えてる?まだ悲しい?」と聞いてみた。
2人はそろって「正直、あまり覚えていない。」とケロっと言い放った。
そして、トニーの方も誰かに拾われたらしい。
近所の桜は、もう散っていた。季節は巡る。
これで、いいのだ。