スタッフブログ

名古屋の企画・デザイン事務所 シンクスデザイニングプロのオフィシャルホームページ

♨ 気分か。

地下鉄車内の出来事である。

ひとつ席が空いたので、私は高齢者でありながら、

あたりをうかがい、誰も座る意志もそぶりを見せないことを確認してから

その席にゆっくり座ろうとしたのだ。

 

 

 

そして、座った途端。

 

 

 

言葉では再現できかねる声を、私は発した …… ようだった。

 

 

まさか、座った両隣の人たちは、その声にならない声を耳にしたのだろうか。

 

特に変わった様子は見られない …… ようである。

 

声にならない声は、私の脳内に漏れ、共鳴したのかもしれない。

 

そうだ。以前にも、その声にならない声を発した記憶が、

高齢者特有の時差をもってよみがえってきたのだった。

 

 

「温泉に入ったときや!」

 

 

そう。ほかの方々が湯につかっているなか、湯を波立てることなく、

ゆっくりと穏やかに温泉に入る所作の類い。

 

 

両隣に座席する方々に対して、クッションの反動を起こさないよう、

ゆるりゆるりと座った至福感が、あろうことか、

あの声にならない声を呼び起こしてしまったのであった。

 

 

 

公共の場では、私にとって、温泉も地下鉄車内も、

同じ位置づけに語れるまでの域に達したのかもしれない。

 

 

声にならない声。

 

 

再現してみると、「あひゃひひゅううう〜」であろうか。

 

 

ちょっと違うな。

 

 

温泉行きたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

検索

アーカイブ